通訳学校のオンライン講座が始まります

9月は、とある通訳学校A〜C校の体験レッスン・レベルチェック・面談・セミナーなど、7回ほどオンラインのイベントに参加しました。今までTOEICや英会話を中心に学んできましたが、一歩進んで通訳技術を学ぶため、A校のオンライン講座に20万ほど払いまして通うことにしました。

通訳学校の体験レッスンを通して得た気づきや学び・強烈な刺激を自分のためにも記録に残しておきたいと思います。

英語力の過信

以下の記事でも書いたのですが、私は2021年8月22日のTOEICで自己ベストを125点更新、915点を獲得しました。

nls-05.hatenablog.com

当日は確かに手応えがありましたが、900点に乗っている自信はなかったので、ネットで得点を見た時は本当に嬉しかったです。何もTOEICの勉強だけして掴んだ憧れの900点代ではなく、オンライン英会話や多読など総合的な英語力向上の取り組みが功を奏したと分かっていたからです。正直調子に乗りました。

身の回りで900点ホルダーはいないですし、会社でもちょっとした話題になりました。895点以上は約3.5%しかおらず、しかもその中には英語を仕事にしているプロの人たちも含まれていることでしょう。独学でここまで上り詰めたということは、私ってひょっとして才能あるな、と思いました。笑

このまま頑張ればもしかして通訳さんになれるのでは?という甘い考えがよぎり、通訳者の方が書いた本を1−2冊読んでとても面白そうだと思いました。このご時世オンラインの講座はないものかと調べてみたところ、ちょうど10月から通訳学校の秋学期クラスが始まるタイミングであり、9月中は色々な学校でオンラインの体験レッスンや説明会を開催していることを知りました。タイミングもドンピシャで、運命的なものすら感じた私は、3校分の体験レッスンなどに申し込むことになります。

いざ、体験レッスン

最初に受けたのは、大手の通訳学校B校。1番下のクラスを受けてみたかったのですが残念ながらすでに終わっており、1番下から2−3番目のレベルのクラスを受けてみることにしました。

当日の講師の方は、放送通訳として大変有名な方で、私が買った通訳関係の本にも寄稿されており名前を知っていました。とても明るい先生で、先生の人柄のおかげで授業は気持ちよく受けられました。しかし、内容の分からなさに冷や汗をかいたのはこの時です。体験レッスンでは、ナチュラルスピードのニュース音源を2〜3回聞いて日本語へ訳出していくのですが、これが意外と難しい。音声を聞いて、文脈でなんとなくの内容は把握できますが、1文1文口頭で訳すとなると途端に難しくなります。短い文章であれば良いのですが、長い文章だと最初の方に言っていたことを片端から忘れてしまったり、文の構造が複雑だったりして訳すのに苦労しました。内容が込み入ってくる後半の方は「先生に当てられても答えられない…」と思い内心とても焦りましたが、他の受講生の方は7〜8割くらいの正確さで訳出できていました。普通に生きていたら「英語がそこそこ得意な人」でいられても、この場ではそうもいきません。受講生の方は皆さんかなり英語を勉強して来られた方で、自分がこのクラスの中では相当下のレベルであることに気付かされ、衝撃を受けました。普通に生活していたら、こういった環境は味わえないですね。

続く大手C校のレッスンは、B校よりさらにボロボロな結果でした。挙手制だったのですが、周りの生徒さんが次々に手を挙げる中、私はというとただ首を傾げて答えを聞くばかりでした…。ここでもやはりニュース音源を聞いたのですが、時事英語に慣れていないこともあり、2回ほど聞いただけではほとんど内容の把握ができませんでした。

これが「英語ができる人」と「英語を売り物にするプロ」の大きな違いなのだなと、嫌というほど思い知らされました。圧倒的に英語の基礎力が足りない。特にナチュラルスピードの英語を聞き取ること、語彙、時事問題・時事英語への弱さは私の大きな弱点でした。

最終的にA校に決めたのは、体験レッスンを受けてみてのフィーリングでした。カリキュラムはB校の方が魅力的で、最後まで死ぬほど迷いましたが、実際に受けたレッスンで先生の印象がよく教材のレベルも私に合っていそうだなと感じたので、A校にしました。体験レッスンを受けてみないとこの辺は分からないので、通訳学校を決める時は複数校受けてみることが大事だと思います。

フィードバックからの改善

カルチャーショックと引き換えに、得たものもあります。

通訳学校のレベルチェックテストは有料のものもあるため、クラス判定に使われるだけではなく、どのあたりが弱点なのかフィードバックがもらえます。

私の場合、語彙や時事英語などの弱点に加え、「日英の訳出時に口語的・カジュアルすぎる」との指摘もいただきました。確かに、オンライン英会話では同世代の先生相手にフランクな話題を選んでいるので、使える語彙や構文が幼稚なのだと思います。また、オンライン英会話は先生が手加減して話してくれますが、それだとナチュラルスピードの英語には慣れません。そして、SDGsや政治などの話題が出てきた時に、そもそも日本語でもよく知らない・うまく説明できないことを英語で聞き取れるはずがありませんでした。

さまざまなフィードバックを受けて、この1ヶ月、毎日の英語タスクを変更してきました。

具体的には、今まで避けてきたシャドーイングで耳を鍛えること。新聞を購読し時事問題に強くなること。併せて1日2回NHK Worldを聴くこと。そして、毎月「政治」とか「環境」とかテーマを決めて、NHK Worldのニュースから合うものを探し、分からない単語を調べたりサイトラしたりする用に、ストックしていくことにしました。同じテーマのニュースや一連の流れのニュースは、使われている単語も似通っていて、段々と読むのに慣れてきます。

一般常識が必要だなと思って、政治や日本史に関する学び直し的な書籍も読みました。中でも新聞を読み始めたのは大きくて、2ヶ月前とは比較にならないほど、自分に入ってくる情報が変わりました。日本語の新聞で読んだことを朝夕のNHK Worldで聴くと、時事英語も理解しやすいです。

いよいよ…

通訳学校のレッスンが始まります。おそらくついて行くのに必死だと思いますが、毎回のレッスンの復習・予習をしっかりして、コースが修了する頃には一段上の英語力を身につけていたいなと思っています。

レッスンの進捗はまたブログで報告していきますので、見守ってもらえたら嬉しいです。